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花粉シーズン到来! 2010年の飛散状況を占う! 後編

2010年1月28日(木) 取材・文●中島正道

計測はなんと目視で!

 計測ポイントは、連続する木々の合い間にぽっかりと空間の開いたところでした。「観測するのは遠くに見えるあの杉林ですよ」と、福島さんは空間からのぞく杉林を指差しました。なるほど、近くの杉を観測するよりこのほうがたくさんの杉を一覧できます。

「ちなみに手前の植物が成長してくると、いつかこの計測スポットも計測できなくなってしまいます」(福島さん)

 自然相手の調査では他にも我々には想像できないような苦労がありそうですね。

福島さんが双眼鏡をのぞく先には見事な杉林が......

 遠くの杉林を計測対象にしているのはわかりましたけれど、どうやって計測しているのでしょうか?

 福島さんを見ると、双眼鏡を片手になにやらアルファベットをブツブツつぶやいています。実は、1本1本の雄花の付き具合を双眼鏡で観測し、「非常に多い」から「観測されない」というようにA~Fの六段階にわけて評価していたのです。つまり、雄花の量によって、飛散量を予測していたのです。

双眼鏡を構えながら、実はボイスレコーダーを片手に持っていたのです
これが杉の雄花です。これらがどのくらい着いているかで花粉飛散量を予測します

 雄花が多数観測されると花粉の飛散量は多いと予想され、逆に雄花の観測が少数だと飛散量は少ないと予想されます。

 ブツブツつぶやいていたのは、その評価をボイスレコーダーに録音していたのでした。ひとつの計測ポイントで、40本の杉の観測をするとのこと。そして45カ所あるポイント全てで同様の計測をし、来たる花粉シーズンの花粉の飛散量の予測を出していたのでした。

雄花量はどうやって評価するの?
雄花量は以下の表のように、A~Fの六段階で評価されます。
判定 樹冠全体を観察したときの雄花の状態 重み付け点数
A 樹冠全面に着生、雄花群の密度が非常に高い 100
B 樹冠の全面に着生、密度が高い 60
C 樹冠のほぼ全面に着生するが、密度が低い(DとBの中間) 50
D 樹冠のほぼ全面に疎らに着生、あるいは樹冠の一部分だけに着生 40
E 樹冠の限られたわずかな部分に着生、あるいは非常に疎らに着生 5
F 雄花が観察されない 0
千葉県農林総合研究センター森林研究所資料より

ちなみに雄花がよく着く条件として

・日照時間が長い(光合成が盛んに行われるため)
・前年度の傾向(実りすぎると次年度は減弱、前年の雄花量が少ないと、翌年は多くなる可能性がある)

などがあげられるそうです。

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