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テレビの過去、現在、そして未来20世紀に思い描いた夢のテレビは実現したのか? 後編

2009年7月23日(木) 文●クロックワークス イラスト:松本麻希

かつて思い描いた「未来の」テレビ

 前編では昔のテレビにスポットライトを当てたが、今回は未来に目を向けてみよう。

 1970年、大阪万博が開かれた頃、未来は明るいものだとみんな思っていた。まさか、その「未来」はリーマンショックで不景気になり、派遣切りや給料カットなどの悲しい出来事が起こるなんて誰も予想しなかった。そう、未来は限りなく明るいはずだったのだ。

 テレビから流れてくるのは東芝日曜劇場のオープニング『光る光る東芝、まわるまわる東芝、走る走る東芝。みんなみんな東芝、東芝のマーク』。光っているのである。時代を疾走するのだ。しかも「みんな東芝」なのである。

 その影響か、私の父は東芝フリークであり、「東芝はいい。壊れない」といってテレビや洗濯機、電気釜と、あのアルファベットのTの字が傘のように覆いかぶさるロゴの東芝製品で固めていた。

 その頃の夢はデカイ。今みたいに閉塞感は皆無で、ひたすらにスケールがでかい。未来予想もたくさんあった。ゴミひとつ落ちていない未来都市に宇宙旅行。漫画週刊誌や学習雑誌にはこれでもかと未来予想図などが掲載されていた。

 テレビの未来もでかかった。1970年代~80年代に予想されていた未来のテレビは、以下のようだったと思う。

  • テレビに映っているものがテレビから出てくる

 これです、この発想です。打ち出の小槌じゃないので、出てこないのですがね。でも、テレビの初期の頃、テレビに本物の姿が映し出されて驚いていたのだから、そのうち、テレビの中から本物が出てきてほしいと考えるのは自然な流れともいえますよね。

  • 壁掛けテレビ

 たしかにブラウン管じゃ壁にかけられない。ましてや家具調テレビになって、置き場所がじゃまになった人もいるのでは。しかし、この予想は液晶テレビで実現しましたね。

  • 好きな番組を好きな時にみたい

「まさかテレビ番組を録画できるなんて、夢みたい」と、ビデオやレコーダーの登場を通り越して、「ひかりTV」で、見たい番組を見たい時に見るってところまで実現しましたね。

  • いつでもどこでもテレビを見たい

 携帯電話などでテレビが見られるようになりました。

  • たくさんの番組を一度に見たい

 1台のテレビで2画面表示など、いわゆる多チャンネル表示することで実現しましたね。

  • 立体映像を見たい

 すでにBS11の一部の番組において、3Dメガネで体験できます。映画『スター・ウォーズ』のように、ホログラムのレイア姫が、あなたに助けを求めにくるのはもうすぐです。

  • 声で操作する

 東芝では、リモコンなどに組み込む音声認識技術を開発しているそうです。実現したら便利ですね。

  • においの出るテレビ

 これも「テレビから本物が出てくる」という予想といい線いっていますね。しかし、こちらは研究中とか。白黒番組全盛時にカラー番組に「カラー」と表示されたように、料理番組では画面に「におい付き」と表示される日がくるかも知れない?

 いろいろと未来予想を振り返ってみると、当時からすれば「未来」である今では、かなりの予想がかなっているようにも思える。

テレビから匂いが出れば、グルメ番組や料理番組の内容がより伝わるようになる。映画も臨場感が増すだろう

未来のテレビ液晶テレビ

 70年代からすれば、2009年は遠い未来であり、未来予想としての答えは「液晶テレビ」だったことになる。

 その液晶テレビも日々進化している。その辺りを東芝テレビ事業部の松本健治さんにお話を伺った。
「東芝の液晶テレビ『REGZA(レグザ)』の特長は、まず『きれいに映す技術』です」
 フルハイビジョン受信機は高い。そこで画素数がフルHDに満たない映像も解像度感を高めて再現する「超解像技術」を採用しているとか。

東芝の松本さん。「REGZA(レグザ)」の特長は、超解像技術とHDD内蔵、ネットワークが3本柱だという

 また、「テレビにハードディスクを内蔵して簡単録画を実現しています」とのこと。テレビとレコーダーをリンクさせている製品もあるが、最初からテレビとレコーダーがひとつだと、操作に悩むこともないので便利。

 さらに、ネットワークにも力を入れ、現在では「ひかりTV」を使えば、見たい時に好きな番組が見られるという。おまけに自宅をカラオケルームにだってできる。

 そして、今一番気にしていることが「エコ」だそうだ。70年代には想像もできなかったキーワード「省エネ」である。「省エネ液晶パネル」と「おまかせドンピシャ高画質」で、消費電力とCO2を削減しているとか。地球にやさしいのがいいのである。「男はやさしくなくては生きてゆけない」なんてコピーがあったが、家電もやさしくなければならない時代なのである。

東芝の液晶テレビ「REGZA(レグザ)」 ZX8000シリーズ55V型。LEDバックライトコントロールシステムで高画質を実現
東芝「REGZA(レグザ)」
http://www.toshiba.co.jp/regza/
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